お守りは日本人であれば誰でも知っているアイテムですが「なぜあの形なのか」「種類ごとにどのような意味があるのか」などの点が気になる人は多いでしょう。
また「そもそもお守りに本当に意味があるのか」などのご利益の面が気になる人も少なくないはずです。
この記事では、こうしたお守りの意味に関するあらゆる疑問や関心にお応えしていきます。
「お守りの意味やご利益を詳しく知りたい」という方は、ぜひ参考になさってください。
- お守りの意味は「神仏のご加護があるお札」のこと
- 袋の中にお札があり、神の力が逃げないように袋に入れている
- お守りの意味がある人は、神を信じつつ努力をする人
- 意味がない人は、神を信じておらず努力をしない人
- 色の意味は基本的にはないが神社やお守りの種類によってはある
- 干支のお守りにはそれぞれの意味・ご利益がある
お守りの本当の意味は?
お守りとは「寺社が発行する、神仏の御加護があるお札」です。
袋のイメージがあるでしょうが、中にお札が入っておりそれが本体であるため、意味の説明では「お札」となります。
お札は紙や木、金属などでできています。
これらの素材で生み出されたお札を御神璽(ごしんじ)とし、神様の御稜威(みいつ)が宿る依代(よりしろ)になっています。
お札はそれができた時点では、まだ意味がありません。
神社の神職が祈祷することによって神の力が込められ、初めて「お守り」となります。
この祈祷のことを御魂入れ(みたまいれ)と呼びます。
お守りの袋の口を締める紐は「神の力が外に出ていかないように」という意味が込められています。
一説に「お守りの袋を開けてはいけない」といわれる理由も、神の力が逃げてしまうことを防ぐためという考え方をする場合もございます。
ですが、大切な神璽(しんじ)が表に出て穢れ(けがれ)に触る事がないように、簡単に表に出る事がない様な作りになっているのがお守り袋です。
なお、お守りが一般市民の間に定着し始めたのは、平安時代です。
当時はまだ医療が発達しておらず、占いや神仏を頼りにする人が多かったため、疫病や災難から逃れる目的でお守りを身につける人が多くいました。
当時からお守りは「御神像」であったため「ひとつ、ふたつ…」ではなく「一体・二体…」と数えていたことがわかっています。
お守りの色別の意味は?
神社のお守りの場合、一般的に「色別の意味」はありません。
しかし、神社によっては意味があることもあり、特に有名なのは赤羽八幡神社の『下元8運お守り』です。
関ジャニ∞のファンの方々(エイター)の間で人気の高いお守りですが、このお守りは「赤・黒・緑・オレンジ・青・黄・紫・ピンク」のそれぞれで意味があります。
御守護のお守りの意味は?
御守護のお守りの意味は「災難から守ってくれるお守り」というものです。
たとえば「日本三大八幡」に数えられる筥崎宮の場合『筥崎宮御守護』という具合に、お守りに文字が記されています。
【参考】御守護|筥崎宮
「御守護」という言葉の意味が「災難から守ってくれる」というものであることは、たとえば以下の『千光寺』公式サイトの記述などでわかります。
災難から守ってくださるようにご祈願いたしております。
御守護(ごしゅご)お守り|千光寺
辞書で御守護の意味を調べても、鎌倉幕府や室町幕府の職名が出てしまいますが、神社のお守りの御守護の意味は、このようなものです。
(なお、筥崎宮の日本三大八幡については、以下の記事で詳しく紹介しています)
干支のお守りの意味は?
干支のお守りは「その年の干支」と「自分の生まれた年の干支」のご利益を得ることができます。
単純計算で、2種類の干支のお守りを持つことで、2つのご利益を期待できるといえるでしょう。
干支ごとの意味(ご利益)を一覧にすると以下の通りです。
干支 | 意味(ご利益) |
---|---|
子(ね) | 富をもたらす・厄除祈願・回分招福 |
丑(うし) | 一つの事が終わり新しい事が始まる・家内安全 |
寅(とら) | 物事が動き始める・魔除け・厄除け |
卯(う) | 飛躍跳躍・逆境に負けずに進む・火災除け |
辰(たつ) | 成長・出世開運・厄除け |
巳(み) | 復活と再生・芸能と財運 |
午(うま) | 時代を駆け抜ける・健康祈願・出世開運 |
未(ひつじ) | 五穀豊穣・家内安全・開運招福 |
申(さる) | 厄除祈願・五穀豊穣・子孫繁栄 |
酉(とり) | 商売繁盛・目標達成・物事の成熟 |
戌(いぬ) | 安産子育て・厄除祈願 |
亥(い) | 道を切り開く・子孫反映・目標達成 |
これらの意味・ご利益は、漢字の意味や音の響きから「語呂合わせ」で生み出されたものが多くなっています。
たとえば猿の場合は「鬼が去る」ので厄除祈願、鳥の場合は「取り込む」ので商売繁盛といった具合です。
漢字の意味についていえば、たとえば牛の「丑」は、二つの物が合わさる境目を意味しています。
ここから「一つの事が終わり新しい事が始まる」「家内安全(夫婦が合わさる)」などのご利益があるとされています。
あるいは、純粋な動物の特徴から定められた意味もあります。
うさぎの「飛躍」やイノシシの「道を切り開く」、馬の「時代を駆け抜ける」などは、動物の行動をそのまま表したものです。
このように漢字・音・動物の行動から意味が決められているため、全体で整理して定められたものではなく、重複もしばしば見られます。
しかし、動物の世界はそもそも完全に整理されて生まれたものではなく「自然に成り行きで発生した」ものです。
そう考えると、干支のお守りの意味やご利益も「完全に整理されていない方が動物らしくて良い」ともいえるでしょう。
干支も現在では動物ですが、本来四季においての植物の生成のさまを表したものです。
しかし、それが動物になぞられるのは不思議な物です。
アジア圏の他の国では虎→猫 猪→豚になっている国もあったりしますので面白いですよね。
お守りは意味ない?ご利益を感じられない人の特徴・共通点
お守りについて「意味がない」という声も、非常に少数ではあるものの聞かれます。
実際「お守りを持っても意味がない人・ご利益が感じられない人」は存在しますが、そうした方々の特徴や共通点をまとめると、以下の通りです。
- お守りや神様仏様をそもそも信じていない
- 1年以上前のお守りを持ち続けている
- 目的の違うお守りを持っている
- 相性の悪い神様のお守りを同じ袋で保管している
- お守りに過剰な期待をしている
- 自ら結果を出すための努力をしない
- お守りを粗末に扱っている
簡単にいうと「不信心・努力をしていない・お守りの知識がない」ということになります。
お守りの知識がないことについては「古いお守りは返納して新しくする」「大切にする、汚れの着くような事は避ける」など、基本を守るだけでご利益を期待できます。
特にお守りの返納については、以下の記事を参考にしていただけたらと思います。
お守りを「授かる」という言葉の意味は?
お守りは「買う」のではなく「授かる」といいます。
この意味は「お守りは商品ではない」「神様が宿っている御神体そのもの」ということです。
当然ながら、御神体を「買う」という表現するのは、誰でも抵抗があるでしょう。
神様に自分の部屋や身の回りに来ていただくという意味を込めて「授かる」という言葉を用います。
小さな違いのようですが、このような言葉の使い方にお守りの中の神様へのリスペクトの念がある人ほど、日々の行いが正しくなり、願いも成就しやすくなるでしょう。
【まとめ】お守りの意味とは?
神社のお守りは、それを日々持ち歩いたり眺めたりすることによって、気持ちを新たにできるものです。
神様自体の力によるご加護もありますが、何より日々気持ちを新たにすることで、澄み切った心で正しく努力できるようになることに、大きな意味があるといえるでしょう。
お守りの種類は意味については、今回紹介しきれなかった内容がまだ多くあります。
特に人生の大切な場面で心の支えとなるようなお守りを欲している場合、ぜひさまざまな神社のお守りについて調べ、ご自身にぴったりなお守りを見つけていただけたらと思います。
市谷亀岡八幡宮ではさまざまな御守や破魔矢などの授与品を取り扱っております。
遠方の方やご多忙な方、移動を避けたい方など、ご来社が難しい場合には郵送での授与にもご対応しております。
ご希望の方は、下記連絡先までお申し出ください。
FAX.03-3260-5368(24時間受信) メール.hachiman@alles.or.jp
- お申込時には、郵便番号・住所・氏名・電話番号(携帯可)をご記入下さい。
- お神札、お守りの名称、色・個数を明記して下さい。
- 精算方法は、郵便振り込み用紙を同封致しますので、到着後お振り込みをお願い致します。
- 送料は別途となりますのでご了承下さい。
- ご不明な点は、社務所までお問合せ下さい。
現時点で郵送にご対応している授与品の一覧は、下記ボタンのリンク先のページでご覧いただけます。
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