お祓いの料金・費用の相場はどれくらい?初穂料・祈祷料のルールを解説

お祓いの料金っていくらくらいなの?

どんな基準で料金が変わる?

お祓いが必要になった時や、受けることを検討している時、特に気になるのは「料金がいくらくらいか」という点でしょう。

例えば厄祓いの場合は「5,000円〜1万円」が一つの相場ですが、最終的には神社によって異なり、お祓いの詳細によっても異なります。

この記事では、そのような前提で「お祓いの内容ごとの料金の相場」と「料金を左右する項目」について解説していきます。

お祓いを受けることを考えている方は、ぜひ参考になさってください。

また、お祓い自体については「お祓いとは?」の記事を参考にしていただけたらと思います!

この記事をまとめると…
  • お祓いの料金は「初穂料・祈祷料」などの名前で呼ばれる
  • 料金は、お祓いの内容や神社によって異なる
  • 特にメジャーな厄祓いの場合、5,000円〜1万円が相場
  • 神職が出張する地鎮祭などは2〜5万円程度が相場
  • 特に料金を定めておらず「お気持ちで」という神社も多い
  • 最終的には神社に直接問い合わせていただくのがベスト
  • おおよその目安として当記事を参考になさってください
目次

お祓いの料金は個々の神社に直接確認する

お祓いの料金は個々の神社に直接確認する

お祓いの料金(初穂料・祈祷料)に関する大前提は「個々の神社に直接ご確認いただく」ということです。

ホームページで料金を明記している神社もあれば、あえて明記していない神社も多く存在します。

明記しない理由は、参拝者の方の「お気持ち」で初穂料を決めていただく形を取っている、などの理由です。

もちろん「ホームページに記載していないだけで、料金自体は決まっている」という神社も多くあります。

最終的に、神社によってルールが大きく異なるため、お祓いをご依頼される予定の神社に、それぞれ直接ご確認いただけたらと思います。

お祓いの料金・費用を左右する基本項目

お祓いの料金・費用を左右する基本項目

お祓いの料金・費用は、以下のような項目によって変動します。

  • 場所:拝殿か本殿か
  • 人数:少数か団体か
  • 出張:神社内か外部か
  • 属性:個人か法人か
  • 供物:神社が用意するかしないか
  • 建物の広さ:一室だけか建物・土地全体か

それぞれの項目について詳しく解説していきます。

場所:拝殿か本殿か

まず、お祓いを拝殿でするか、本殿でするかで異なります。

神社の構造は「本殿・拝殿・幣殿」に別れています。

本殿は神様(御神体)を安置する場所で、最も神聖な場所であり、建物の一番奥にあります。

拝殿は、参拝された方々の祭祀・拝礼を行う場所です。

幣殿(へいでん)は神様に供物を捧げる場所で、神官以外は入れません。

つまり、参拝客の方々に入っていただけるのは、拝殿か本殿のみとなっています。

通常のお祓いは拝殿で行いますが、より強いお祓いを希望される場合は、本殿で行います。

本殿に上がることを「昇殿」といい、昇殿する参拝は「昇殿参拝」といいます。

もちろん、全ての神社で昇殿ができるとは限らず、拝殿でのお祓いのみというケースもあります。

両方でのお祓いができる場合は、拝殿での料金が安く、本殿での料金が高くなる形がほとんどです。

大部分のお祓いは拝殿で行うので、迷ったら拝殿で良いと考えてください。

人数:少数か団体か

神社によっては、人数によって料金が変わる場合もあります。

たとえばお一人やご家族のみなどの少数の場合は変わらず、会社などの「団体」になると増えるという形式が、しばしば見られるものです。

当然ながら、人数が多いほど「その全員から悪い運気を取り除く」のは難しくなります。

そう考えれば、団体になると料金が上がるというのは、現世の仕組みと照らし合わせても自然といえるでしょう。

出張:神社内か外部か

お祓いを神社内で行うか、建設現場などの外部に神職が出向いて行うか(出張)でも、料金が異なります。

当然ながら神社内の方が安く、出張の方が高くなることが多いものですが、どの程度高くなるかの明確な相場はありません。

料金自体は「出張:一律2万円」といった具合に固定されていることが多くなっています。

同時にエリアも「○○県内」や「神社から○○km圏内」という具合に、目安が固定されている形式が多く見られます。

出張のお祓いは、地鎮祭・新宅祭など「住宅関係」が多くなります。

属性:個人か法人か

個人と法人で料金が変わるケースも多く見られます。

具体例としては、地鎮祭で「個人なら2万円・法人なら3万円」といった具合です。

「営利目的で社会的影響も大きい法人については、各種の料金が高くなる」というのは、神社に限らず日本全体で共通の考え方となっています。

特に地鎮祭の場合は工場の建設など大規模な工事になることが多いため、このような法人用の料金が設定されるケースが多いと考えてください。

供物:神社が用意するかしないか

主に神職が出向く「出張」のお祓いの場合、供物を神社が用意するかしないかで、料金が変わることも多くあります。

自分で用意するなら無料、神社で用意するなら1万円追加、といった形式が多く見られるものです。

たとえば地鎮祭の場合、お供物の「セット」と一般的にいわれるものは、以下のようなものです。

  • 三方(木製で小型の祭壇)
  • お米(一合〜一升)
  • お酒(一升)
  • 海の幸(魚介類)
  • 山の幸(果物・きのこなど)
  • 野の幸(野菜)
  • 塩(一合)
  • 水(一合)

三方(三宝とも呼ぶ)以外は、全てスーパーで調達できるものです。

三方については、Amazonなどのネットショップで数千円程度から購入できます。

自分で用意するのと、神社で用意するのと、どちらが良いかはケースバイケースです。

たとえば農業や家庭菜園を営んでいる方の場合、ご自身が育てられた野菜などを備える方が、心がこもっているといえるでしょう。

逆に三方については、長年多くの方々の人生が変わる場面に立ち会ってきた、神社のものの方がご利益を感じる、という声も少なくありません。

このあたりは完全に「気分や好み」の領域なので、予算などと照らし合わせて、ご自身・ご家族にとって一番良いと考えられる形にしていただくのが良いでしょう。

建物の広さ:一室だけか建物・土地全体か

これは特に事故物件のお祓いで関わる項目ですが、お祓いの対象が広くなるほど料金が上がることがあります。

あくまで一例ですが、具体例をあげると以下の通りです。

対象料金の相場
部屋のみ3万円前後〜
家全体8万円前後〜
建物や土地全体10万円前後〜

たとえばアパートの一室で事件が起きた場合は、その一室のみお祓いをすることがほとんどで、この場合は料金も一番安くなります。

逆に家族が住む戸建てで事件が起きた場合、家全体のお祓いが必要となります。

そして、たとえばビルの火災で多くの死傷者の方が出てしまった場合などは、そのビルや土地全体のお祓いが必要です。

このように、事故物件は原因となった「事件」の内容によって、お祓いの対象となる建物の広さが変わります。

他のお祓いでも「建物の広さ」が影響する内容であれば、その広さに応じて料金が変わっていくことがあると考えてください(最終的には神社のルールによります)。

【種類別】お祓いの料金・費用の相場は?

【種類別】お祓いの料金・費用の相場は?

お祓いの種類や内容によっても、料金・費用の相場は異なります。

ここでは、以下の種類のお祓いの料金の相場を解説します。

  • 厄年の厄祓い
  • 家に関するお祓い
  • 自動車のお祓い
  • 井戸のお祓い
  • 事故物件のお祓い

以下、それぞれの相場をまとめます。

厄年の厄祓い

厄祓いの料金の相場は5,000円〜1万円程度とされています。

もし「お気持ちで」といわれたら5,000円ほどを包むのがマナーと考えてください。

また「4」や「9」は縁起の悪い数字であるため、4,000円や9,000円などの金額は避けるのが一般的です。

厄年には「大厄・本厄・前厄・後厄」などさまざまな種類がありますが、種類ごとの料金の違いはありません。

家に関するお祓い

家に関するお祓いの料金の相場は、2万円〜5万円程度です。

厄祓いなどと比較して高くなるのは、実際に建物のある場所(建つ場所)まで出向くためです。

家に関するお祓いの主な種類を一覧にすると、以下のようになります。

お祓いの種類行うタイミング
地鎮祭建物の工事前(土地の穢れを祓う)
上棟祭家の柱が建ち、棟木を上げる際
竣工祭建物が完成した時
家屋解体祓い建物の解体時(建物への感謝と工事の安全祈願)
家祓い・新居清祓・入居前お祓い中古マンションや賃貸物件に入居する際
事務所開き事務所が完成して入居する際

たとえば家を新築する場合、全てのお祓いを行うと「地鎮祭・上棟祭・竣工祭」で3回となります。

特に工事の業者さんなどが関わるものは、業者さんの安全祈願のためにも行うのが一般的です。

自動車のお祓い

自動車のお祓いの料金は、厄祓いと同じく5,000円〜1万円程度が相場となっています。

車のお祓いは車祓い(くるまばらい)と呼ばれ、車とドライバーの双方が神社でお祓いを受けます。

お祓いは神社の駐車場で行われるのが一般的で、自宅まで神職を呼ぶ必要はありません。

新車・中古車を購入した後に受けるのが一般的ですが、たとえば10年などかなりの年数が経っていても問題ありません。

また「買う前に先にお祓いを受けておきたい」という場合も、厄祓いなど他のお祓いと同じ要領で受けることができます。

一般的には「実際に車にお祓いをする」方がご利益のあるイメージが強いため、車を購入してからお祓いを受ける方が多くなっています。

井戸のお祓い

井戸のお祓いの料金は、約3万円が相場とされています。

基本的には地鎮式と同じ「神職が出向いてのお祓い」であり、約2〜5万円という、地鎮式の相場とほぼ同じといえます。

地鎮式が安ければ2万円なのは「近場でのご依頼が多い」ためで、高ければ5万円なのは「事業用物件がある」ためです。

井戸も埋め戻しの工事自体は、一般的に10万円程度でできるとされています。

その工事費用とは別にお祓いの費用が別途かかると考えてください。

事故物件のお祓い

事故物件のお祓いの料金は、3万円〜10万円程度とされています。

金額は以前に住まれていた住人の方の死因によって異なり、おおよそ以下のような相場感となります。

死因料金の相場感
病死3万円前後
自殺5万円前後
殺人事件7万円前後
無理心中10万円前後

あくまでおおよそのイメージではあるものの、亡くなられた理由の「悲惨な度合い」が高いほど料金が高めになります。

たとえば病死は不幸ではありますが、ほぼ全ての人がいつかはたどる道です。

自殺も相当な不幸ですが、それでも「最後の決断はご自身でくだされた」という点が、殺人事件などと異なっています。

殺人と無理心中は、どちらも「他人によって命を奪われた」という点で、特に悲惨な度合いが高いといえます。

そして、無理心中は「愛する人によって命を奪われた」という悲しみに加え、警察のように事件をあえて単純に分類するのであれば「自殺+殺人」となります。

「事件が二件同時に起きている」という点でも、最も悲惨と考えられるわけです。

もちろん、実際にはどんな亡くなり方であっても人の命の価値自体は平等です。

ただ、悲惨な事件ほど強い力を込めてお祓いをする必要があり、その必要な力の強さが料金という形で現世に反映されている、と考えていただけたらと思います。

お祓いの料金に関してよくある質問と答え

お祓いの料金に関してよくある質問と答え

お祓いの料金に関わる内容で、特に多くの方々が疑問に思うのは、以下のような点でしょう。

  • お札は新札でないとダメ?旧札はNG?
  • お金の渡し方は?手渡しはNG?
  • 封筒の書き方は?筆ペンでいい?
  • お金を渡すタイミングは?

ここでは、それぞれの疑問についてお答えしていきます。

お札は新札でないとダメ?旧札はNG?

お祓いで用意するお札は、新札を用いるのが一般的です。

難しい場合は旧札で綺麗なものを用います。

お祓いの料金は「初穂料」といいますが、これはその年に収穫された「最初の稲穂」を、神様に捧げたことから来ています。

この「最初の稲穂」に相当するものは、現代の紙幣でいえばやはり「新札」となります。

こうした由来からも、新札を用意される方が多くなっています。

また、渋沢栄一などの人物が描かれている面を上にして封筒に入れるのが一般的です。

その他、5,000円や1万円なら、それぞれ5,000円札1枚・1万円札1枚という具合にまとめていただくのが良いでしょう。

お金の渡し方は?手渡しはNG?

一般的には、封筒やのし袋に包んで渡すようになっています。

そのままのお金は「裸銭」といいますが、これは神社も含めて神聖な場所では一般的にタブーとされています。

ただ、その日のお祓いの件数が多い時など、神社によっては手間や確認ミスをなくすために「封筒やのし袋の使用を遠慮してほしい」と意思表示していることもあります。

基本的にこのパターンは少数派であり、遠慮して欲しいという神社は、その旨をわかりやすく明記しているものです。

そのため、特に何も書かれていない・言われていないということであれば、封筒やのし袋に入れて渡すようにしましょう。

封筒の書き方は?筆ペンでいい?

封筒の表書きは「初穂料」か「御玉串料」とするのが一般的です。

水引の下にお祓いを受ける方のフルネームを書き入れます(法人なら法人の正式名称を書きます)。

中袋がある場合は表面に金額、裏面に住所・氏名を書きます。

中袋がない場合は、封筒やのし袋の裏側に金額を記入します。

筆記具は筆か筆ペンで、弔事用の薄墨はNGとなっています。

お金を渡すタイミングは?

お祓いのお金(初穂料)は、受け付けの際に申込書と一緒に、社務所でお渡しいただく形が一般的です。

初穂料が入ったのし袋は袱紗(ふくさ)に包んでおき、社務所で渡す際に袱紗から取り出すのが、一般的な形式です。

神社以外の場所で行う地鎮式などのお祓いの場合、神職が到着した際に初穂料をお渡しいただく形が多くなっています。

祭壇に初穂料も一緒に備える形も多いため、事前に個々の神社にご確認いただくのが良いでしょう。

【まとめ】お祓いの料金(初穂料・祈祷料)

【まとめ】お祓いの料金

冒頭にも書いた通り、お祓いの料金(初穂料・祈祷料)は「神社や内容によって異なる」というのが結論です。

お問い合わせの前に把握しておく「おおよその目安」としては、今回まとめてきた通りですが、最終的には「お問い合わせが必要」と考えてください。

お祓いは市谷亀岡八幡宮でも日々多くのご依頼をいただいており、詳細は以下のリンク先のページでまとめております。

人生のさまざまな場面でお祓いが必要になった時に、ぜひお気軽にご相談いただけたらと思います。

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