神道とは何か

明確な起源はなく、日本の風土の中で長い時間をかけて醸成

神道とは何か

我国固有の民族信仰、自然や祖先神の信仰を中心としています。
古来の民間信仰が、外来思想である仏教儒教道教の影響を受けつつ成立し理論化されたもの。
神道は自然宗教、民族宗教とされるので、その起源は明確ではなく、長い歴史の中で醸成されてきた信仰として考えなければなりません。
神祇祭祀、神社神道が種々の面で整備されるのは律令期もしくはその直前であり、それらの基本となる信仰形態はそれ以前から存在しました。
それらが大陸的文物(外部からの知的刺激)の強い影響を受けた段階で整備されたものと言えます。

成立の過程は諸説有りますが、地勢的条件や汎アジア的な先祖祭祀、そして特筆すべきは氏族地縁の信仰が有機的に絡み合い、さらに仏教道教仙道、儒教などの大陸の信仰形態と関与しされつつ、様々な歴史的変遷を得て今日に至っています。

現在私達が奉じている神道という信仰は、皇室神道、神社神道、教派神道の三種を総称したものですが我々一般に神道という場合は神社神道を指します。
神道の長い歴史の中における変遷は、一様なものではなく、各時代の一時期を取り上げてもおそらく長い論文が完成するであろう事は予想するに難くありません。

しかしながら今日の神道の時代に生きる人々に、それを問うたところで全くもって無意味なところもあり、且つ数千年の歴史の蓄積により、極めて重要なことが示唆されていることもあります。
過去現在未来が不可分である以上やはり多少なりとも、その連続性を認識する上でも、かなり大雑把ですがダイジェスト版で今日までの歴史に触れてみたいと思います。